未経験から不動産業を開業するには?5ステップの流れと費用200万〜300万円の内訳・期間の目安

不動産業は、飲食店や小売と違って在庫を持たずに始められる事業です。一方で、開業には宅地建物取引業免許という国のライセンスが必要で、そこに一定のお金と時間がかかります。

この記事では、未経験から不動産業を開業するまでの5ステップと、実際にいくらかかるのか・どれくらいの期間がかかるのかを整理します。

この記事でわかること

  • 不動産業開業までの5ステップ
  • 宅建士を雇うのではなく自分で取るべき理由
  • 開業にかかる費用の内訳
  • 営業保証金1,000万円を60万円で済ませる方法
  • 免許が下りるまでの期間の目安

 

不動産業の開業を目指している方へ

不動産の開業の一般的な流れは

①事務所の設置

②会社の設立(個人でも可能)

③宅地建物取引士の設置

④宅地建物取引業免許の申請

⑤保証協会への加入

というものになります。


僕自身は別のサービスで会社を運営しており、その会社の事業として新しく不動産業を開業しようとしております。ですので①、②を省いた③からの手順について記入していきます。

③宅地建物取引士の設置

未経験から開業するためには宅地建物取引士を雇って事業を開始するということはかなり不安定だと思います。

なので社長自身が宅建試験に合格し自らが宅建士としてスタートすることが良いでしょう。

僕が合格のためにやったこと、3か月で宅建合格

合格したら、登録実務講習を受けます。

登録実務講習とは

宅建試験に合格しても、それだけでは宅地建物取引士として登録できません。実務経験が2年未満の人は「登録実務講習」を受ける必要があります。

  • 通信講座(自宅学習)+スクーリング(1〜2日)+修了試験
  • 費用は1万5,000円〜2万円程度
  • 修了すれば2年の実務経験があるものとみなされる

ここを終えてはじめて、都道府県への資格登録と宅建士証の交付に進めます。合格から登録実務講習、登録、宅建士証の交付まで2〜3か月かかると見ておくと安全です。

④ 宅地建物取引業免許の申請

知事免許大臣免許
対象1つの都道府県内にのみ事務所を置く2つ以上の都道府県に事務所を置く
手数料33,000円90,000円(登録免許税)
提出先都道府県庁本店所在地の都道府県庁経由で国土交通大臣
審査期間おおむね30〜40日おおむね90〜120日

事務所の要件に注意

免許の審査では事務所の独立性が見られます。自宅の一室を使う場合、生活空間と明確に区切られていること、専用の出入口があること、といった条件を満たす必要があります。写真の提出を求められるため、申請前に自治体の窓口で要件を確認しておきましょう。

⑤ 保証協会への加入

ここが開業費用の山場です。宅建業を営むには、取引の相手方を保護するために営業保証金1,000万円を供託するのが原則です。

ただし、保証協会に加入すれば、供託の代わりに弁済業務保証金分担金60万円を納めることで営業を開始できます。1,000万円を用意できる事業者はごく限られるため、実際にはほとんどの会社が保証協会に加入します。

営業保証金を供託保証協会に加入
必要な資金1,000万円(主たる事務所)100万〜150万円程度
うち返ってくる分廃業時に全額分担金60万円は廃業時に返還
その他—入会金・年会費・研修などが加算

保証協会は全国宅地建物取引業協会(ハトマーク)と全日本不動産協会(ウサギマーク)の2つがあります。加入費用や地域ごとのサポート内容が異なるので、両方から見積もりを取って比べることをおすすめします。

開業費用の総額

項目金額の目安
法人設立(株式会社の場合)20万〜25万円
宅建試験の受験・テキスト代3万〜5万円
登録実務講習1万5,000円〜2万円
資格登録・宅建士証の交付4万5,000円程度
宅建業免許の申請手数料(知事)33,000円
保証協会への加入100万〜150万円
事務所の初期費用(保証金・什器)30万〜100万円
合計おおむね200万〜300万円

これに加えて、売上が立つまでの運転資金が必要です。仲介手数料は成約してはじめて入るため、最低でも半年分の固定費を確保しておくのが現実的です。

開業までのスケジュール

時期やること
10月宅建試験(年1回)
11月下旬合格発表
12月〜1月登録実務講習
1月〜2月資格登録・宅建士証の交付
2月〜3月事務所の確保・免許申請
3月〜4月免許交付・保証協会加入
4月〜営業開始

試験が年1回しかないため、ここが最大のボトルネックです。合格してから営業開始まで、順調に進んでも半年程度を見込んでおきましょう。

よくある質問

Q. 個人事業主でも開業できますか?

A. できます。法人設立費用が不要なぶん初期費用を抑えられます。ただし金融機関からの信用や、法人相手の取引を考えると、将来的には法人化を視野に入れておくとよいでしょう。

Q. 宅建士は自分で取るべきですか、雇うべきですか?

A. 未経験からの開業なら自分で取るべきです。雇った宅建士が辞めた瞬間に事業が止まるうえ、実務の判断を人任せにすると自分の中に知識が積み上がりません。

Q. 自宅を事務所にできますか?

A. 条件を満たせば可能です。生活空間と明確に区切られていることが必要で、自治体によって判断が分かれます。事前に窓口で確認してください。

Q. 開業後、何から売上を作りますか?

A. 未経験の場合、いきなり売買仲介で成約を狙うのは難しいのが現実です。賃貸の管理・仲介や、前職の人脈から生まれる案件を積み上げながら、地域での認知を作っていくのが定石です。

まとめ

  • 流れは①事務所 ②会社設立 ③宅建士の設置 ④免許申請 ⑤保証協会加入
  • 未経験なら社長自身が宅建士になる
  • 合格後は登録実務講習を経て宅建士証の交付を受ける
  • 営業保証金1,000万円は、保証協会加入で100万〜150万円に抑えられる
  • 総額はおおむね200万〜300万円+運転資金
  • 試験が年1回のため、逆算してスケジュールを組む

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